人の一生のうち、1/3が「睡眠時間」だと言われています。これは、理想的な睡眠時間が8時間だと言われていることに由来します。残りの2/3を活動するために、睡眠時間はとても大切です。しかし、日本人の睡眠時間は欧米諸国と比べると短く、厚生労働省のデータによると、子供たちや就労者の睡眠時間は世界で最も短いと言われています。特に女性は家事や育児の負担が大きいため男性よりもさらに睡眠時間が短く、平日・週末を問わず慢性的な寝不足状態にあると言えます。また、日本人の5人に1人は、睡眠時に何らかの障害を抱えているとされ、睡眠時間が不足すると、生活習慣病の原因になるとも言われています。
では私たちの睡眠の実態はどうなっているのでしょうか?理想的な睡眠を得るにはどうしたらいいのかかを深ぼり分析し、上質な睡眠を得るためにどのようなベッドが良いのか筆者の体験と共に探っていきたいと思います。
目次
睡眠の役割
耳にしたことがある人が多いと思いますが、人間の睡眠には深い眠りである「ノンレム睡眠」が始まり、そこから浅い眠りの「レム睡眠」に移行する流れです。その後はこれらを交互に繰り返しながら、朝を迎えるにつれてレム睡眠が増えていきます。
深い睡眠「ノンレム睡眠」が得られるほど、体内の修復・回復を促す成長ホルモンが多く分泌され、体内での代謝活動が促進されます。脳も休まり、自律神経の働きが整うため、ストレスからの回復・耐性も向上されるとされ、睡眠には下記のような効果があります。
【睡眠の効果】 ①疲労回復 日中の活動によって脳には老廃物が蓄積されていきますが、この溜まった老廃物を睡眠中に綺麗にする効果があります。 ②記憶の整理 情報・記憶を脳内で整理し、定着する作業が行われています。 記憶を定着する海馬は睡眠をキチンと取っている人の方が海馬が大きいというデータもあります。 徹夜をすると、この作業が出来なくなってしまい、しっかりと記憶することが出来ません。 ③ストレス解消 内分泌系のリズムを整えることで、ストレスの解消につながります。ストレスによって発生するコルチゾールは過剰になると脳の海馬を委縮させ、過剰な不安感に襲われるなど抑うつ状態につながるリスクを持っています。 ④肥満防止 ストレスが溜まると過食をしてしまうことがあります。食欲をコントロールするホルモンを適切に分泌させることで、余分なカロリー摂取を防ぎ、身体の代謝を促します。 充分な睡眠がとれるとエネルギー代謝を促進するホルモンが働き、太りにくい体質づくりに役立ちます。 ⑤肌質の改善 美肌を保つためのターンオーバー(肌代謝)は睡眠中に活発化します。正常なターンオーバーの周期は約6週間といわれていますが、寝不足が続くとそのサイクルが遅くなり、古くなった角質が肌の表面に残り、肌荒れを引き起こしやすくなります。 成長ホルモンの分泌量のピークは、睡眠に入った直後から3時間前後と言われています。また、ターンオーバーが活発に行われる時刻は22時から深夜2時までと言われています。 つまり、ただ長く寝ればいいというわけではないのです。夜更かしは避け、なるべく22時までに就寝したいものですね。
上記に記載した通り、睡眠には様々な役割があります。睡眠時間の確保と質を上げることで、体に様々な良い効果があるため、睡眠はとても大切です。睡眠を疎かにすると、病気になりやすくなり、特に生活習慣病と深い関わりがあるとされています。次の章では睡眠と生活習慣病との関わりについて確認してみましょう。
睡眠と生活習慣病の関わり
①睡眠習慣と生活習慣病
質の悪い睡眠は生活習慣病の罹患リスクを高めると共に、症状を悪化させることが分かっています。睡眠問題は「睡眠習慣」と「睡眠障害」の問題に分けられます。睡眠習慣については睡眠不足やシフトワークなどによる体内時計の問題、睡眠障害については睡眠時無呼吸と不眠症などの問題に分類され、それぞれ生活習慣病との関係を明らかにします。
冒頭に記載しましたが、日本人は欧米諸国に比べると睡眠時間が圧倒的に短いです。また、近年ダブルインカムで働く家庭や、シングルマザーの増加などもあり、特に家事や育児の負担の大きい女性の睡眠時間が短いと言えます。このように慢性的な寝不足状態にある人は糖尿病や心筋梗塞や狭心症などの冠動脈疾患といった生活習慣病に罹りやすいことが明らかになっています。
また日本人の約2割は交代勤務(シフト制)に従事しています。現場仕事・CA・医療従事者など夜勤を行う仕事は体内時計や生活時間との間にずれが生じやすくなります。夜勤勤務など行う人は体内時計にとって不適切な時間帯に食事を取ることが多いと思います。これが、生活習慣病の原因のひとつになると推測されています。夜間には体内時計を調節する時計である遺伝子の一つであるBMAL1遺伝子とそのタンパク質が活性化しますが、このタンパク質は脂肪を蓄積し分解を抑える作用を持っています。
つまり、「夜食べると太る」ということは科学的にも正しかったわけです。夜中に小腹が空いてついつい食べてしまったり、飲んだ後にラーメンを食べたり、夜勤中に間食してしまうのが続くと太るのは、このようなことから起こるのです。
②睡眠障害と生活習慣病
睡眠障害とは睡眠に何らかの問題がある状態のことで、主に「不眠症」、「過眠症」、「概日リズム睡眠覚醒障害」、「睡眠呼吸障害」、「睡眠関連運動障害」、「睡眠時随伴症」が挙げられます。
厚生労働省の調べによると、生活習慣病患者には「不眠症」や「睡眠呼吸障害」の方が多く、睡眠障害が生活習慣病の罹患リスクを高め症状を悪化させることや、その発症メカニズムが近年の研究によって明らかになりつつあります。
睡眠の質を高める方法
夜なかなか寝付けない為にベッドで携帯をいじってしまう→朝寝不足で起きる→昼寝をしてしまう→また夜眠れなくなってしまうという、、、筆者も含めて、この悪循環に陥ってしまっている人は珍しくないでしょう。
睡眠障害の治療では生活習慣を整えること、睡眠環境を整えることが大切だと言われています。
前章で「夜更かしは避け、なるべく22時までに就寝したい」とお伝えしましたが、とはいえ22時に就寝は難しいという方も沢山いると思います。筆者も兼業をしているため、22時に寝ることは到底不可能です。そんな睡眠時間が中々取れない方にも、睡眠の質を上げる下記行動は効果的です。
例えば、
- 毎日の起床・就寝時刻を一定にして生活リズムを整える
- 朝起きたら朝日を浴び、幸せホルモンと呼ばれるセロトニンの生成を促す
- 適度な運動を行い、身体を活性化させる
- 夜はぬるめの風呂に入り、身体を温める
- 就寝する部屋は快適な温度・湿度を保ち、できるだけ外の音は遮断する
- 寝床内環境をつくる寝具(枕・ベッド・布団)を最適化する
では、最適な寝具とは何か?、この記事では「最適なベッドは何か?」に的を絞り、次の章で確認してみましょう。
よく眠るために必要なベッドの条件
ベッドには良い寝相、つまり立ち姿勢に近く体への負担が少ない姿勢を保つという大きな役割があります。
私たちの姿勢は、後頭部から首・胸にかけてと胸から腰にかけて、背骨が2つのS字カーブを描くようになっています。自然な立ち姿勢のときの腰部S字カーブのすき間は4-6cmですが、寝た時に体への負担が少ない姿勢は、すき間が2~3cmのときです。
ベッドマットが柔らかすぎる場合、重い腰部と胸部が深く沈みすぎてS字カーブのすき間が大きくなり、眠りにくいだけでなく、腰部への負担が大きくなり腰痛の原因にもなります。
反対に硬すぎると骨があたり痛みを生じる、血流が妨げられるなど熟睡できなくなります。
したがってベッドマットには適度な硬さが必要であることがいえます。2つのS字カーブをバランス良く支えられ、自分にとって楽で快適な寝相を保ちやすいものが良いといえます。
つまり、最適なベッドかはベッドマット(マットレス)で決まると言えます。
ベッドマット選びにお金をかけ、そのマットサイズに合わせたフレームを購入するのがおすすめです。マットレスとフレームは同一ブランドでなくも問題なく、気に入ったデザインや収納力があるものをお勧めします。
例えば、都内在住の筆者が特に感じるのは住宅、特にマンション、アパート物件での収納の少なさ!
その場合には、以下のような引き出し付きベッドフレームがおすすめです。
衣替え用の収納スペースに使ったり、本だなとして使用するのも便利です。
では、続いて本題となりますマットレスについておすすめを紹介していきます。
【2022年】 おすすめマットレス(ネット購入)
ここまで読んでくださった皆様は、睡眠の質の重要性を理解してくださっており、
だからこそマットレスを購入するのは実店舗に行って体験してみないとダメ、ネット購入は心配だと思っていませんか?
いまどき、そんなことはありません!
ネット購入でも自分に合ったマットレスは見つけられますし、以下のようなメリットもあります。
・時間と場所を選ばず購入でき超時短
・色々な種類を見ることが出来る
・価格が安い
今回は、実際に寝てみなくても安心して購入できるおすすめのマットレス3選を紹介します。
第1位 エアウィーヴ ベッドマットレス S04
マットレスのネット購入に抵抗がある方にはこの商品が一番です。
なんと言っても、体形にあわせて3段階の硬さを選べる点が秀逸です!
表裏で硬さが異なり、標準、硬め、柔らかめの3段階の硬さを持つ3パーツからできています。
組み替えることで体形・体格に最適な硬さパターンに変えることができ、自身の寝た時に体への負担が少ない姿勢になる組み合わせを変えることが出来ます。
これなら好みを自分で変えられて安心です!
あと、特筆すべきが洗えるという点。お値段は張りますが、清潔にずっと愛用できるというポイントを重視してもいいかもしれません。
第2位 コアラマットレス
なんと、トッパーレイヤーがリバーシブル!日本人の睡眠習慣や好みを徹底的に研究した2つの寝心地「ふつう」「かため」を備えています!
カバーを開け、マットレス上部に配置されたトッパーレイヤーの面をひっくり返すだけで、お好みの硬さを選べます。
120日トライアルでじっくりお試しのサービスもありますし、何よりエアウィーヴよりお手頃!
第3位 トゥルースリーパー プレミアベッドマットレス
5層構造ベッドマットレスで、エアウィーヴと同じ3ブロック構造。
体にかかる圧力を分散し、睡眠中の肩や腰への負担を大幅に軽減。上部は低反発と高反発のリバーシブル仕様で、好みに合わせて簡単に寝心地が変えられます!
トゥルースリーパープレミアムは1枚だけで使うのではなく、敷布団やマットレスに重ねて使う方法が基本的な使い方です。その点がマイナスポイント。
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